個人的な考え

自分の世話は自分でする 医療を遠ざける考え方

管理栄養士の小原水月です。

四季がはっきりと分かる日本での暮らしは、季節の移ろいを楽しめる一方で、気候の変化に翻弄されて体調を崩す人も多いようです。

暑さや寒さ、湿気と乾燥、気圧の変化、風や花粉など心当たりが一つくらいあるのではないでしょうか。

体調不良を感じるたびに、病院へかかったり、市販薬を利用したりしている人もいるかもしれませんね。

けれど、自ら不調の予兆に気づき、癒し、養う力を身につけられたら身軽になれると思いませんか?

不快な症状がなければ気分よく毎日を過ごせますし、医療にかかわるための時間も、労力もお金も減らせます。

そこで今回は、小さな不調に振り回されないための考え方や、自分を観察する際のチェックポイントをお伝えします。

そもそも、人間は健やか美しい存在です。

その健やかさを支えるのが、適応力と免疫力、自然治癒力。

適応力とは外界の変化に体を順応させていく力。

免疫力とは病気を体内に入れない力。

自然治癒力は傷や病を癒し元に戻ろうとする力。

この3つの力が強い状態であれば、不調を感じづらくなりますし、暮らしを快適に過ごしやすくなります。

日本は医療が充実していて、多くの人が診療を受けられる一方、現状に医療が必要なのか、ホームケアで大丈夫なのか判断する機会が減っているようです。

不調を感じたら病院にかかる、何かしらの薬を使う、そうするとまず安心できる、というのも悪くはありません。

けれど、自分の手に余る部分は外部の力を借りて、それ以外の暮らしの中の困りごとは自分で対処できるようになると自由度が高まると思いませんか。

例えば、不調の原因として挙げられるホルモンバランスの乱れ。

普段の暮らしの中で、私たちにはホルモンバランスを直接整える手段はありません。

しかし、ホルモンバランスが乱れる原因まで考えると、状況が変わります。

ホルモンバランスが乱れる原因の1つは、自律神経のバランスの乱れです。

自律神経は起床時間や就寝時間、食事の時間が不規則だったり、日中の活動量が極端に少なかったりすると不調が起きやすくなります。

また、環境の変化や気候の変動にも自律神経は影響を受けます。

そして、そもそもホルモンは十分な量が作られているのか、ホルモンを作り出す器官は健全か、器官が機能するだけのエネルギーはあるのか、ホルモンをつくるための栄養素は十分にあるのか、エネルギーや栄養素は吸収されているのか……

つらい症状はホルモンバランスの乱れの影響かもしれませんが、ホルモンバランスが乱れるにはさまざまな原因が考えられます。

そして、その原因は日々の暮らしに結びついているものがほとんどなのです。

たしかに、PMSや月経痛、更年期障害などは早急に症状を緩和するための医療サポートを受けやすくなりました。

まずは、痛みや苦痛から解放されることが大切なので、非常によい傾向だと思います。

ただ、暮らしを振り返らないままだと症状がいつまでも続き、ずっと医療とかかわらなければならなくなるかもしれません。

暮らしを見直し、整えさえすればつらい症状が改善する可能性は十分にあります。

なぜなら、体には健やかな状態に戻ろうとする力があるからです。

体が健やかで元氣になれば、医療との関係もおのずと変わってきます。

長年、手放せなかった薬が必要なくなった例はいくつもあるのです。

薬や医療とのかかわりを少なくしたい、ちょっとした不調であれば自分で対処できるようになりたいという人はご相談ください。

今のあなたにぴったりの暮らしや食のスタイルをお探しします。

一緒に時間にも気持ちにも余裕のある暮らしを食から作りましょう。

私は高齢出産をした後にものすごく体調が悪くなりました。

肩こりと腰痛のために定期的に鍼灸治療院へ通い、のどの痛みやめまいのために耳鼻科に通い、吐き気や慢性的な風邪症状のために内科に通っていました。

それ以外にも漢方薬を常飲し、健康食品や自然食品も次々に試していたのです。

しかし、お米生活にしてからは徐々につらい症状が出なくなり、医療とも自然に距離ができてきました。

体も気持ちも元氣になると、前向きにやる気も出てきて、ストレッチをしたり、億劫がらずにちょこちょこ動いたり、早寝早起きになったりしたのです。

今では定期メンテナンスで整骨院に行き、お守り代わりに漢方薬を常備しておく程度です。

時間にもお金にも余裕が生まれて、元氣である素晴らしさをしみじみと感じています。