管理栄養士の小原水月です。
「ストレスは肌荒れのもと」
「ストレスはイライラのもと」
「ストレスは万病のもと」
ストレスはためずに、こまめに解消した方がいいのはみんな知っています。
けれど、日々に忙殺されて、自分のケアにまで手が回らないという人が多いのではないでしょうか。
そこで、おすすめしたいのが「いただきます」と「ごちそうさま」を、食事のたびに言葉に出すことです。
なんだ、そんなこと?と言わないでください。
この「いただきます」と「ごちそうさま」には科学に裏打ちされた素晴らしい効果があるのです。
食前、食後の言葉とストレスケアの関係、具体的にどんな効果があるのかお伝えします。
「いただきます」と「ごちそうさま」は感謝の言葉です。
感謝を感じると脳内ではセロトニンやドーパミン、オキシトシンやエンドルフィンなどホルモンが分泌されます。
それぞれに以下のような働きがあります。
セロトニン:精神安定、気持ちがいい
ドーパミン:成功、達成、高揚感
オキシトシン:ストレス緩和、安らぎ
エンドルフィン:ストレス緩和、気分がいい
つまり感謝をすると、幸福感を得られるということです。
さらに、日常的に感謝をしている人は、免疫機能が上がる、ストレスが軽減する、気持ちが前向きになる、心が折れにくくなる、などの報告もあります。
改めて「いただきます」「ごちそうさま」に込められた意味を考えてみましょう。
「いただきます」「ごちそうさま」は食事に感謝をする言葉です。
食材の命をいただくことに、食材を作ってくれた人に、食材を届けてくれた人に、料理を作ってくれた人に、そして、おいしく食事ができる自分の状況に感謝します。
ただ無造作に食べ物を口に運ぶのではなく、手を合わせ、感謝の言葉を口にする。
その一瞬に、食材や関わった人たちに思いを馳せる。
そうすると、ザワついた心が少し落ち着くのを感じるはずです。
正面から食事と向き合え、ゆっくり丁寧に食べやすくなりますし、食事の満足度も高まります。
1日3回ある食事のたびに感謝を感じ、心を落ち着けて、幸福感を得て、ストレスを和らげられる。
「いただきます」と「ごちそうさま」はすごい言葉なのです。
いつからでも、1人ででも、コストをかけずにできます。
食前、食後のあいさつを見直してみてはいかがでしょうか。
やりたいことの半分もできていない、自分のことは後回しでもしょうがない、という人はご相談ください。
今のあなたにぴったりの暮らしや食のスタイルをお探しします。
一緒に時間にも気持ちにも余裕のある暮らしを食から作りましょう。
かくいう私も、20代~30代は仕事や子どもの世話を理由に、「いただきます」も「ごちそうさま」も適当になっていました。
もちろん、不都合があったわけではありません。
しかし40歳を過ぎて、改めて手を合わせ、「いただきます」と言ったときの充実感は今でも覚えています。
大変、忙しいが口癖になってしまいそうな毎日ですが、昔から営まれている日本人の暮らしを見直すとすんなりとことが進みそうです。