管理栄養士の小原水月です。
外の気温は暖かくなってきているのに、手足やおなかが冷えたまま。
生姜を意識したり、運動してみたりしてもいいのか悪いのかよくわからずに、結局、冷えをほったらかしにしていないでしょうか。
冷えはつらいだけでなく、老化を加速させる原因にもなる心配な症状です。
「体質だから……」と冷えを放置するのは危険。
そこで、今回は特別な何かに頼らずに、普段の食事でできる冷え対策をお伝えします。
解決のカギは「熱」
体が冷える理由は、体が熱を生み出せていないか、生み出せていても体のすみずみにまで届けられていないか、です。
熱が生み出せないのは代謝が落ちているから。
代謝が低い状態では古い細胞を取り除くことも、新しい細胞を生み出すこともうまくいきません。
その結果、細胞や各器官の機能が低下し、年を重ねる以上のスピードで老化が進みます。
そしてもう1つ、熱を生み出せているのに運べないというのは血流が悪くなっている状態です。
血液は全ての細胞に酸素と栄養を届け、老廃物を回収する役割を担っています。
血流が悪い状態では栄養が届かず、ゴミも回収されず、細胞の働きが鈍くなっていくのです。
全身がむくみ締まりのない印象になったり、カサカサ、血色も悪く透明感もない肌になったりしてしまい、年齢以上に老けてみられやすくなってしまいます。
つまり冷えは老化が加速し始めているサインとも捉えられるのです。
3回の食事が熱を生み、巡らす
それでは冷えを改善し、老化をゆるやかにし、快適に若々しく過ごすためにはどうしたらいいのでしょうか。
生活習慣の見直しと並行して意識してもらいたいのは食事です。
代謝を高め、血流を促すには多くのエネルギー(カロリー)が必要になります。
今はエネルギーを控えること、減らすことがさも健康的だというイメージを持つ人が多く、食事の量を減らす、食事の回数を減らす人も多いようですが、じつは逆。
まずは1日3回、体に必要なだけしっかりと食事をとることが重要です。
そのうえでエネルギーとして使われやすいバランスで献立を組めると、代謝が活発になり、血流も促され、手先足先までポカポカになれます。
エネルギーとして使われやすいバランスの献立とは、ごはんと具だくさんの味噌汁、少し控えめの肉や魚のおかずが一品の一汁一菜。
ごはんは効率的に熱を生み出し、血液の体中に届ける際のエネルギー源にもなります。
おかずを控えめにすることで余分な脂質や調味料が入るのを防ぎ、体に負担をかけずにスムーズに働けるようにします。
お味噌汁を具だくさんにすることで、代謝や血流をとどこおりなく進めるのに欠かせないビタミン・ミネラルをたっぷりとることができます。
シンプルだけど栄養バランスのいい一汁一菜を食事の土台にすると、手足の冷えや寒さが気にならなくなってきます。
不快感にわずらわされずに毎日を過ごせると、気持ちゆとりが生まれ安心できるでしょう。
ゆとりがあればいつもと違うことにもチャレンジしやすくなり、きっと新鮮味に欠ける毎日のなかに楽しみが見つかりますよ。
冷えない体は暮らしで作る
季節に関係なく冷えや寒さが気になるのであればごはんと具だくさん味噌汁中心の食事を試してみて。
1日2日では変わりませんが、続けることで徐々に体や気持ちが変化していくことにきづくはず。
なぜなら私たちの心も体も食べた物を材料に、暮らしの積み重ねで作られているから。
普段の食事で穏やかで健やかな心と体を整えたい、と思っている人はコチラのメールマガジンを読んでみてください。
冷え以外にも季節に合わせた食卓でできるセルフケア方法をお伝えしています。
以前の私はひどい冷え症で、毎年しもやけができるほどでした。
肌に透明感はなく、むしろ土気色で吹き出物だらけ。
当時の食事はお酒やお菓子の分、ごはんを控えるというカロリー重視のスタイル。
それが食事を一汁一菜にして、し好品は適度に楽しむといったお米生活にしてから、体調が徐々に変わってきました。
年々、寒さがつらくなくなり、冬でもエアコンの設定温度を下げられるようになりました。
肌の調子もよくなり、吹き出物はほとんどできず、透明感とツヤも出てきたのです。
活動的になれるし、ほのかな自信もわいてきて、日々の暮らしまで変わってきました。
食事は暮らしの土台です。
いまの自分と少しでも変わりたい、という思いがある人はコチラのメールマガジンがお手伝いさせていただきます。